冷えによる病気 1

 

健康教室 冷えによる病気 1

2011年09月26日
レイキ

冷えとレイキ

  トルーレイキ療法の本質は、血液巡回を良くして冷えの生じている部位を解消することです。
  最初に、冷えの意味を確認しておきます。冷えを問題視しているのは東洋医学です。一般的には、冷え性の問題として扱っています。東洋医学では、流れが悪くなった血液を淤血(おけつ)といいますが、この淤血(おけつ)は体内や毛細血管に滞留していますから、血液としての機能を失った血です。身体に、様々な障害を与える血ですので、悪血(おけつ)血毒ともいいます。淤血(おけつ)は冷えの原因です(炎症を起こさせます)。血だけでなくリンパ(体液)の滞留もあります。水の飲み過ぎで起こる水毒も体液の滞留として捉えています。これも冷えの一種です。

<注1>
  水は必要ですが、身体が疲れているときや冷えているときは、代謝能力が落ちていますので水の排泄が十分できません。一般に、入ってくる水分と排泄される水分とはバランスが取られていますが、そのときの身体の排泄能力以上の水分を取りますと、その水分は体液の循環として使われずに淀むことになります。この淀みが水毒になります。ちなみに、血液が淀みますと血栓(血管内の血のかたまり)ができやすくなります。

<注2>
  東洋医学でいう冷え性(冷え症)とこのサイトで定義している冷えの最も大きな違いは、冷えの対象となる部分の大きさです。
  東洋医学でいう冷え性は、冷えとして五感で感じられるものであり、目に見える広がりがあります。(通常、足腰などがいつも冷たく感じる症状、あるいはその体質をいいます。)
  このサイトで定義する冷えは、その道のプロでなければ分からない非常に小さな冷えや内部の冷えを含みます。(本人が気づいていない冷えが圧倒的に多くなります。)
  従って、極めて多様な冷えが存在するわけです。

<注3>
  冷え性と寒がりは違います。
   冷え性は冷えやすい体質(通常、肩・指先及び腰から下が冷えることが多い)
   寒がりは寒さに敏感な人(普通の人より寒さを感じる度合いが強い人)
  寒がりは、低体温の人など、体全体に寒さを感じる人です。これに対し、冷え性は身体の一部に冷えを感じる症状をいいます。血液循環の立場で見たとき、この部分的な冷え、つまり、部分的な血液の停滞が様々な症状を招くわけです。

血液循環(けつえきじゅんかん)

  血液循環とは、心臓から出た血液が体内を一定の方向に流れ、再び心臓にもどる現象を意味します。人間の場合、循環経路として、体循環(大循環)と肺循環(小循環)の2つの経路があります。
  血液、リンパ、組織液は繋がっていますので、本来、血液循環という言葉には、体液循環という意味合いがあるはずです。
  いずれにせよ、このサイトで使用している血液循環という言葉は、明確に、リンパ液、組織液も含んだ意味合いで使用しています。従って、体液循環と呼ぶべきですが、通りがよいので血液循環という言葉を使っています。
  体液は、血液、リンパ、組織液の総称ですが、このサイトで使用する血液循環という言葉には、脳・脊髄間にある髄液の循環も含んでいます。(髄液も、脊髄から漏れ出てリンパと合流しています。)

冷え(血液循環の停滞)によって起こる症状

  血液の停滞は様々な問題を生じます。その問題を考えるため、血液の役割を確認しておきます。以下のような役割があります。
   1.体温調節
   2.酸素、二酸化炭素、栄養素、ホルモンなどの運搬
   3.老廃物・不要物の排出
   4.血液流出の防止(止血作用)
   5.細菌、ウイルス、ガン細胞などの異物の攻撃・撲滅

1.体温調節

  体温調節は、心臓から出た温かい血液が体全体を循環することによって、体温を維持することです。心臓から遠い末端ほど、流れてくる血液も冷えていますので体温も低く、冷えやすいと言えます。血液の停滞は暖かい新鮮な血液の流入を阻害しますから、その部分(以降)の冷えを招きます。つまり、

   血液循環の停滞 = 冷え

と考えています。
  従って、「万病の元は冷え = 万病の元は血液循環の停滞(乱れ)」という意味になります。このサイトでは、血液循環の停滞(乱れ)という言葉を冷えに置き換えて使用しているとお考え下さい。

  また、血流の停滞は、その周辺の血圧を高めます。従って、内出血や動脈硬化を起こしやすくなります。

  それでは、血液循環の停滞(冷え)が、これらの血液の役割を阻害することによって招く症状を説明します。(ここでは、冷え(体温の低下)によって起きる、各種酵素の活性低下や血液の粘性率の上昇、pH(ペーハー)の変化などの直接的な影響は無視します。)

2.酸素、二酸化炭素、栄養素、ホルモンなどの運搬

  血流の停滞によって酸素・栄養素の供給不足が起こりますが、これは細胞にとっては致命的で、その周辺の組織細胞はエネルギー不足に陥ります。その結果、細胞の発電所であるミトコンドリアの不活性化細胞の不活性化細胞の修復能力の低下を招きます。要するに細胞組織が劣化していきます。
  また、一時的な酸素不足は痛みを伴います。偏頭痛、肩こりは酸素不足が原因ですし、長い時間座っていると足が痺れて痛むのも酸素不足が原因です。ただ、この足の痺れや痛みは、立ち上がったときに急激に血液が流れようとしますのですぐに解消し、逆に、血液循環が良くなります(血液循環の悪い部分の解消に役立ちます)。ただし、あまり長い時間、同じ姿勢で座り続けると問題があるように思います。極端な例として、血栓ができることもあり得ます。

酸素・栄養素の供給不足が招く深刻な病気

狭心症
  心臓への酸素供給が低下することによっておきます。
  (心臓の筋肉(心筋)の血管が一時的に細くなるために酸素不足を生じて起きます。)

心筋梗塞(しんきんこうそく)
  心臓壁に分布する動脈(冠状動脈といいます)の動脈硬化が進行して、血栓(血のかたまり)ができ、血管がふさがりますと、その先の心筋に血液が流れなくなり、心筋細胞が壊死(えし)します。これが心筋梗塞です。
  要するに、冠状動脈が動脈硬化で狭くなることで発症します。なお、心臓の細胞を心筋細胞といいますが、この心筋細胞は細胞分裂をしない極めて特殊な細胞です。
  蛇足ですが、心臓は最もガンになりにくい臓器です。その理由として、
   心臓は最も温度の高い臓器である(40℃以上)、
   心筋細胞なので細胞分裂をしない、
の2つが主因として考えられます。

脳梗塞(のうこうそく)
  心筋梗塞と同じで、血栓(血のかたまり)ができて血管がふさがり、その先の脳細胞への酸素・栄養の供給が不足するために、脳に傷害(脳細胞が部分的に壊死)が起きる病気です。

ガン
  ガン細胞が発生する原因は様々ですが、酸素不足がガン細胞発生の要因の一つになっています。(個人的には、活性酸素*1)や各種ラジカル*2)よりも重要な要因であると考えています。)要するに、酸素不足により、ミトコンドリアの活動が衰えるとガン細胞に変化します。


1)活性酸素(種)reactive oxygen species
  化学的に活性になった酸素で、非常に不安定であるために強い酸化力があります。活性酸素にも種類がありますが(だから種speciesです)、細かい話は省略します。要するに化学反応を起こしやすい酸素です。体内に取り込んだ酸素の一部が活性酸素になります。そのため、DNAに傷を付けて細胞をガン化する要因の一つと考えられています。(活性酸素は、血管を傷つけ、老化やガン化を促進します)。さらに、細胞分裂のできる回数はテロメヤ*3)の長さに依存しますが、活性酸素は、細胞分裂のテロメア短縮を大きくして、細胞の分裂できる回数を減らします。つまり、活性酸素は老化を早めます
  蛇足ですが、白血球(好中球)が細菌などを取り込んで殺すのは、閉じこめて活性酸素を発生させるからです。細菌などにとって活性酸素は致命的な猛毒です。そのため、取り込まれた細菌だけでなく、白血球自身も傷ついて自爆する形になります。

2)(フリー)ラジカルradical
  安定な分子は電子が対になっていますが、対になっていない電子(不対電子)をもつ原子や分子、あるいはイオンのことをラジカル(フリーラジカル)あるいは遊離基(ゆうりき)といいます。このような化学種は化学的に非常に不安定で、安定な分子から電子を取ったり、電子を与えて自分自身が安定(不対電子を無くす)になろうとします。名前の通り過激ですから、DNAに傷を付けて細胞をガン化する要因の一つと考えられています。ラジカルは、過剰なストレス、合成医薬品、食品添加物、たばこ(ニコチン)、紫外線などによって多く発生します。油もの(脂肪)も、ラジカルの主要な発生源の一つです。

3)テロメア
  テロメアは、染色体の末端にある染色体の保護部分で、線状ゲノムDNAの末端部分に相当します。細胞分裂によりDNA複製が行われますが、テロメアは完全に複製されず、細胞分裂をする度に短くなっていきます。そしてテロメアが一定の長さ以下になりますと、細胞は分裂しなくなります。(人間の正常細胞の多くは、50回程分裂すると分裂できなくなります。)そのため、テロメアは細胞分裂回数の回数券ともいわれています。

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