レイキ

 

健康教室 ミトコンドリアと老化

2013年06月12日

がんとミトコンドリア

  がん細胞ではミトコンドリアの機能が低下していることがよく知られおり、以前から、がんとミトコンドリアの関わりが指摘されていましたが、がんとミトコンドリアの関わりがかなり明らかになってきました。ただし、医学の分野は間違い論文が多いために、後に否定されることがあります。ここでの話は完全に確証した内容ではありませんので、現時点(2013年5月)で理解されている事柄としてお読み下さい。
  がんのところで、ミトコンドリアの機能が低下すると、正常でなくなった細胞のアポトーシス(細胞死)を誘発できなくなり、がん細胞が発生しやすくなることを説明しました。しかし、もっと直接的にミトコンドリアはがんの発生や悪質化に関わっています。
  たとえば、まだがん化していない良性腫瘍を形成している細胞でミトコンドリアの機能低下が起こりますと、その細胞種のタンパク質を産生して細胞外に放出します。そうすると、この細胞のまわりの細胞ががん化します。つまり、ある細胞のミトコンドリアの機能低下は、(細胞間相互作用を通して、まわりに)がん細胞を作り出します
  また、ミトコンドリアの遺伝子の突然変異によって、がんが転移しやすくなることも分かっています。つまり、がん転移もミトコンドリアの機能低下が関係しています。このことは、転移しやすいがん細胞のミトコンドリアを転移しにくいがん細胞のミトコンドリアと置き換えることで明らかになりました。置き換えられた転移しにくいがん細胞は、活性酸素の発生が多くなり、転移しやすい(悪性の)がん細胞に変わっていました。
  がんではありませんが、アルツハイマー型認知症患者もミトコンドリアの働きが悪いことはよく知られています。

老化とミトコンドリア

  ミトコンドリアのDNA(mtDNA)は細胞核内のDNAに比べて傷つきやすく、また進化しやすいという特徴があります。そのため、加齢によって、ミトコンドリアDNA(mtDNA)の傷が増え、ミトコンドリアが機能劣化します。
  ミトコンドリアの主要な役割は、すでに説明しましたように、エネルギー燃料であるATPの合成です。これは酸素を扱う化学反応ですが、このとき、活性酸素を発生させることがあります。そして、ミトコンドリアの機能が劣化してきますと、活性酸素を発生させる割合が大きくなってきます
  活性酸素は、タンパク質、脂質やmtDNAを傷つけ、ミトコンドリアを劣化させます。そのため、ミトコンドリアの機能低下が促進され、ガン細胞の発生や老化を促進することになります。
  老化に関係のある要素としてテロメアがあります。細胞分裂を繰り返すと、このテロメアが短くなりますが、テロメアが短くなると、細胞内のミトコンドリアの数が減少し、活性酸素が増えることが分かってきました。要するに、老化が促進されると言うことです。このように、老化とミトコンドリアには非常に密接な関係があるようです。むしろ、ミトコンドリアが老化を支配している様な感じを起こさせます。ミトコンドリアは非常にホットな研究テーマですので、老化とミトコンドリアの関係はやがて明確に分かるようになるだろうと思います。

長寿遺伝子とミトコンドリア

  長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)は、ほとんどすべての生物が持っていますが、ヒトには7種類の長寿遺伝子があります。
  その7種の長寿遺伝子の中の3つは、ミトコンドリア内で作用する酵素(タンパク質)をつくります。そして、長寿遺伝子Sirt1(サーチュインワン)には、ミトコンドリアを増やす働きがあります。
  ただ、長寿遺伝子は活性化されるとその生物の寿命が延びるとされている遺伝子ですが、最初に確定された長寿遺伝子Sir2(サーツー)に、寿命延長の機能がないことが分かっています。話題になったレオナルド・ガレンテ博士の長寿遺伝子Sir2の実験結果(解釈)にも不備のあることが分かりました。
  この長寿遺伝子の寿命延長効果には議論の余地があるとしても、長寿遺伝子の割役の一つは、ミトコンドリアの機能を高めることにあります。従って、長寿遺伝子の影の主役はミトコンドリアである可能性があります。

長寿遺伝子(サーチュインsirtuin遺伝子)の真偽

  長寿遺伝子は、ヒトではSirt1〜7までの7種類存在することが確認されています。
  これらの長寿遺伝子の役割はまだ十分解明されたとはいえませんが、寿命延長効果があるとして脚光を浴びたSir2にその効果の無いことが分かりましたので、いささか色あせた感があります。ただ、すべての長寿遺伝子の効果が否定されたわけではありません。
  好意的に受け止めたとしても、現時点では、長寿遺伝子の役割解明は不十分であり、マスコミではやし立てるような存在でないことは確かでしょう。
  したがって、長寿遺伝子を活性化させる方法にも疑いを持ってみた方が無難です。
  ただし、長寿遺伝子とは無関係に、
  (1)小食を維持する、
  (2)ゆっくりした運動を行う、
  (3)レスベラトロールを摂取する
  ことは健康を維持するために有益だろうと思います(長寿に有効かどうかは分かりません)。
  ここで、レスベラトロールは赤ワインなどに含まれるポリフェノールの一種ですので、抗酸化作用があるはずです。
  但し、マスメディアなどで宣伝されているような効果があるとは思えません。

長寿遺伝子 Sirt1
 この遺伝子を強制発現したマウスは、記憶力強化や脳活動の活性化、がん抑制などの効果は認めらますが、寿命延長効果は認められていません。

長寿遺伝子 Sir2
  酵母で寿命延長の効果が指摘されましたが、否定されています。
  線虫とハエでもSirt2の強制発現によって寿命延長効果が報告されましたが、否定されています。

長寿遺伝子 Sirt3、Sirt4
  これらの遺伝子は、ミトコンドリアの活動を活発にして、細胞の老化を妨げる可能性があるようです。

長寿遺伝子 Sirt5
  この遺伝子はがんとの関わりが示唆されています。

長寿遺伝子 Sirt6
  皮膚の老化や背骨の曲がりなどに関係しているようです。
  Sirt6を強制発現させたマウスでは、雄のみ寿命延長効果(10%強)が確認されています。

長寿遺伝子 Sirt7
  この遺伝子の役割は、まだ良く分かっていません。

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