トルーレイキ法

 

足湯とリフレクソロジー

2011年08月23日 2015年10月14日 微追加

足の反射帯

  足湯についての私見の処で、足の反射帯(区)効果の可能性についても言及するつもりでしたが、足の反射帯(反射区)自身、重要な概念ですので、独立したページに書くことにしました。

反射帯

  足の裏には、身体の各組織に対応した部位(領域)が存在します。その対応関係を示したのが右図になります。要するに、両足の接する部分に背骨(仙骨)があり、両親指が頭蓋骨に対応するとお考え下さい。

  反射帯の位置(領域)は、右図の臓器の位置にほぼ対応しています。その付近を押して違和感(痛み)があれば、対応する臓器・組織に異常があることを意味しています。逆に、痛みのある部分を押すなどの刺激を与えることで、対応する臓器・組織の異常を改善することができます。このような療法を足の反射帯(区)療法あるいはリフレクソロジーといいます。私自身、反射帯(区)療法を活用した経験はありますが、それ単独での治療をした経験がなく、その効果の程度が分かりませんので、詳しい説明は遠慮させていただきます。ただツボ(点に近い領域)とは異なり、ある程度の広がりを持った領域を表す概念であることはご承知おき下さい。

  実際問題として、これ以上の説明は余り必要ないと思います。刺激を与える方法は、叩く、揉むなど色々ありますが、押す刺激をお薦めします。足の裏の各部を押して、痛いところを親指でグーッと押してください。それだけです。図から対応する臓器が分かりますが、敏感な方は図も不要です。足の裏を押せば、対応する臓器の反応を感じるからです。触るだけで分かります。例えば、足の親指に触れますと頭に来ますし、親指の根本に触れますと喉(甲状腺)に来ます。

足の反射帯が存在する理由

  一般に、足の反射帯の存在は、経験則であって、医学的には全く説明のつかない概念と言うことになっています。足の反射帯の本やリフレクソロジーの本を見ますと、「説明することはできないが、反射帯は、経験的に内臓との対応関係がある」というニュアンスの説明がされています。

  従いまして、余計なお世話ではありますが、内臓と対応関係にある反射帯が存在する理由を説明しておきます。

  足の裏は心臓から一番遠く、血管に大きな負担のかかる場所です。言い換えますと、血圧が大変高い処になります(心臓から下の血液の重力による血圧の多くがかかっています)。一方、血管・血流を制御しているのは交感神経です。少し専門的になりますが、頸椎7番、胸椎8番、腰椎4番は交感神経と関係の深い椎骨になります。そして、これらの椎骨は、すべての内臓・組織と関係しています。血管繋がりで言えば、当然のことです。

  内臓などの異常は、胸椎8番や腰椎4番に関係する部位に異常がでます。それは、自律神経の異常・血流の異常として反映されるはずです。そのような異常は、血圧の負荷の最も大きい足の裏に反映されても不思議ではありません。実際、血圧の負荷が大きいすねの部分にも、足の反射帯に相当するゾーンがあります。

足湯(そくとう)についての私見2 − 自律神経による説明

  足湯によって、足の反射帯を刺激する効果も考えられます。この場合、上で説明しましたように、自律神経を通じた効果と言うことになります。臓器などに異常や不調があれば、対応する足裏の反射帯に反映されますから、お湯で刺激されることによって対応する臓器の改善が期待できます。ただ、最初に述べましたように、足の反射帯(区)効果の程度が分かりませんので、こちらの効果につきましては、余り期待していません。

  さらに、(これが一番重要だろうと考えていますが)足湯は、湯の温度を高くすることによって交感神経過緊張にします。そうすると、気管支などの血流が増えて炎症を鎮めます。風邪が、体の冷えと(副交感神経優位で)気管支などの血流が低下することによって起こることを考えると、足湯の効果が納得できるはずです。

入浴と足湯の違い

  入浴の効果は全身を温めることにあります。多少、内臓系を温める効果もありますが、主に皮膚・筋肉・神経(体壁系)を温めます。その結果、筋肉が緩み血管が広がります。血液は、内臓系より筋肉系に集まることになります。また、体温が上がっていますので、体温調節という意味でも、血液は筋肉系に沢山流れることになります。頭(上半身)に血が集まり、のぼせのような状態になります。従って、交感神経優位になっていますが、風呂から上がると逆に副交感神経優位になり、しかも体を冷やしがちになります。

  一方、足湯は、血液のみを温めますので、効果的に内臓を温めることができます。これが、入浴と足湯を一緒に行ってはいけない理由になります。足湯をしても、入浴で身体が温められていれば、血液は筋肉系に多く流れ、有効に内臓を温めることができません。

トルーレイキ法
健康(回復)法