場の医学

 

基本の整体操法 - 腹式呼吸

 

2011年05月16日

 健康を保つ基本は腹式呼吸です。これを無視して、日本医学は成り立たたないと言っても過言ではありません。
  健康指導をするときには、常に精神的に落ち着いた状態、集中できる精神状態であることが必要です。夫婦げんかをした直後であっても、たとえ、治療院を建てるために銀行から多額の借金をしていて、さらに人が余り来ない状態であっても、健康指導の間は平静でなければなりません。そのような安定した精神状態を可能にするのが腹式呼吸です。

 呼吸法については、トルーレイキ療法研究会の「レイキ法雑感」の部屋で詳しく説明していますので、興味があればそちらをご参照下さい。

腹式呼吸の仕方

姿勢

 背筋を伸ばしてリラックスした状態、身体が緩んだ状態にしてください。椅子に座って行っても結構ですが、畳か座布団の上に座る場合は、できれば正座をして下さい。
 正座は、自然に背筋が伸び、正しい姿勢になる座り方です。正座が苦しい人はあぐらでも結構です。但し、背筋は伸ばしてください。

仕方

 平静な気持ちになって、意識をお腹の中心(丹田)におきます
 静かにお腹を膨らませたり、へこませたり(横隔膜を上下)しながら呼吸します。
 息は鼻から吸い、鼻から吐きます。(口から吸わないようにして下さい。)
 吐く息に意識を持っていくことにより、平静になれます(吐く息を長くします)。
 意識して腹式呼吸をするのではなく、自然に腹式呼吸ができるようになることが重要です。

腹式呼吸の肉体面での効果

 腹式呼吸は、横隔膜をよく動かす呼吸ですが、横隔膜の動きは臓器にとって大変重要です。横隔膜の胸腔面上方に心臓と肺があり、腹腔面で肝臓、胃、脾臓(ひぞう)、腎臓および副腎が接しています。横隔膜を動かすと腹腔が変形して腹が前へ出ますが、このとき、腹部の臓器が刺激を受けます。さらに、腹筋など多くの筋肉が刺激を受けて緩みます。その結果、血流が良くなり、血液の停滞している部分が改善されます。
 胸式呼吸でもある程度、横隔膜は動きますが顕著ではありません。

 適度な運動は身体を鍛えますが、同様に、腹式呼吸は内臓を鍛えます。特に、肝臓と腎臓は、血液の滞留時間が長く、結果的に、循環血液の40%以上がこの二つの臓器に集まっている計算になります。そのため、腹式呼吸による肝臓と腎臓への刺激は、血液の流れに良い効果を与えると考えられます。

腹式呼吸の注意点

 腹式呼吸で注意すべきことは、鳩尾(みぞおち)に力が入らないようにすることです。
 鳩尾に力が入ると鳩尾が硬くなり、様々な疾病を招く要因になります。
 鳩尾に力が入らないようにするには、鳩尾に意識をもっていかないことです。
 (丹田に意識を持っていけば問題ありません。)
 邪気吐きは鳩尾を緩めるのに大変有効です。
 力一杯吸わないようにして下さい(肺活量の7,80%程度の量で呼吸することを勧めます)。
 不自然な腹式呼吸は身体に良くないですから、無理な腹式呼吸は避けて下さい。
 (胸が痛くなったり、様々な弊害が生じます)

その他

 腹式呼吸は、通常、上半身に向いている意識を下半身(腹部)に導き、リラックスさせます。
 腹式呼吸は意識(エネルギー)を丹田に集める効果があります。
 古来、日本では丹田が重視され、腹式呼吸が強調されました。
 服装も腹式呼吸に適した和服でしたが、現代は腹式呼吸をし難い服装が多くなっています。
 (和服は腹式呼吸をし易いように腹の上で帯を結びますが、現代では腹の真ん中でバンドを締めるため腹式呼吸がし難くなっています。)


自律神経と腹式呼吸

 肺や心臓は交感神経優位のときに活性化されますが、逆に肺や心臓が刺激されると交感神経優位の状態になります。
 肝臓や胃などの内臓は副交感神経優位のときに活性化されますが、逆に内臓が刺激されると副交感神経優位の状態になります。
 呼吸について考えますと、胸式呼吸は(主に)肺を刺激し、腹式呼吸は、横隔膜の上下によって内臓を刺激します。
 従って、胸式呼吸は交感神経を(主に)活性化するが、
 腹式呼吸は副交感神経を活性化する
ということになります。

 気の操作(輸気)は、副交感神経優位の状態(心が落ち着いた状態)で行う必要があります。これが、日本医学の基礎が腹式呼吸である理由です。

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