トルーレイキ法

 

神経系

神経の分類

 神経を分類することは、専門家にとっても難しく、私たちにとって意味のあることとは思えません。そこで、簡単に側面から説明しておきます。
 私たちの祖先は、ウジ虫、さらにはイソギンチャクのような腔腸動物(こうちょうどうぶつ)です。このような動物は、腸が胃・腸、(種によっては)血管などの役割を果たしています。
 進化するにつれて、脊髄(せきずい)などが発達し、腸に集中していた中枢神経の一部が、脊髄(せきずい)に移り、その一端で脳という形で中枢神経が発達しました。また、腸から、胃などの臓器が分岐・発達してきたわけです。

 人間の場合、脳は腸とは比べものにならないほど、中枢神経が集中していますが、それでも、腸は、脊髄より多くの神経が集中していますので、脳について2番目に神経の集中している臓器です。
 そして、腸(小腸)は、すべての臓器の母のような存在ですので、他の臓器(たとえば、膵臓すいぞうや胆嚢たんのう)に命令することができます。すべての臓器を支配しているように見える脳も腸(小腸)には頭が上がらないようで、腸(小腸)は、脳が支配する身体という国の中にある独立国か自治区のような存在です。

 個人的には、潜在意識には、腸(小腸)に関係するものが結構あるのではないかと考えています

 いずれにしましても、腸で集中管理されていた神経が、進化とともに脳で集中管理されるようになり、脳から直接、(もしくは脊髄(せきずい)を通って)神経が各臓器に行き渡り、それを通じて情報の伝達と制御が行われています。

 従いまして、神経を構造的に見ますと、中枢神経と末梢神経(まっしょうしんけい)に分けられます。

  中枢神経は、情報を統合するために身体の中枢部である脊髄(せきずい)に集合して存在します。
  末梢神経(まっしょうしんけい)は中枢以外の体の各部に存在する多数の神経線維(しんけいせんい)のことです。

 要するに、脳や脊髄を形成する身体の正中部に集合した神経を「中枢神経」、それ以外を「末梢神経(まっしょうしんけい)」と言います。しかし、中枢神経と末梢神経の区切りがありませんので、あまり意味のない分類であるように思いますが、中枢神経、末梢神経という言葉が出てきましたので、一応、説明しておきました。

 病気などの問題を考える際に重要なのは、自律神経です。そこで、末梢神経を機能の面から分類しますと自律機能を制御している自律神経と大脳皮質(意識)と直結した体性神経に分けられます。

 自律機能は、各内臓・器官の活動を制御し、体の恒常性(一定の体温、血圧、体液のpH、水分量など)を保つために意識しないで起こる(不随意的ふずいいてき)機能です。この機能を制御しているのが自律神経になります。

神経のまとめ

 神経は、中枢神経と末梢神経に分けられ、末梢神経は、自律神経と体性神経に分けられます。

 自律神経: 内臓や血管を制御する神経で(基本的に)意識的に制御できない(植物神経ともいう)
 体性神経: 刺激を感知したり、意志で(意識的に)筋肉を制御する神経(動物神経ともいう)

 
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