レイキと健康 |
レイキを実践していれば健康になれるでしょうか?
今回はこの問題を考えてみます。結論を先に言いますと、答えは否です。
一般論として、現代のレイキでも実践していますと顔につやが出たり、少し若く見えるなどの効果がありますので、健康にもそれなりの効果があるといって良いでしょう。
しかし、現代のレイキには富田先生が行われていた頃のような、肉体の特徴、病気の特徴およびその克服に対する飽くなき追求と工夫が無く、知識もありません。従いまして、理想的な健康生活を送っているのでなければ、病気になるでしょうし、精神の病を患うこともあるでしょう。それを避けることはできませんし、治すこともできません。
女性の例でいいますと、30代にはまず子宮筋腫などの生殖器に関する病があります。40代になると更年期障害に悩まされます。これはレイキで軽減されません。さらに乳ガンなど、ガンの危険性が高まります。もう少し年をとれば、骨粗鬆症(こつそしょうしょ)、リウマチ、さらに年をとれば、脳梗塞や脳溢血、心筋梗塞などの危険性が出てきます。
そして、年齢に関係なく、花粉症や鼻炎、各種のアレルギーがあります。現代では、精神的な病であるうつ病やパニック障害なども増えています。現代のレイキを実践していても、(原理的に)全く関係なくこれらの病にかかる人はかかります。
では、これらの病の回復に、現代のレイキは有効でしょうか。現代のレイキを実践している人達は、謙虚に考えてみてください。どこに手を当てればよいのでしょう。手を当てる場所が分からないはずですし、万一、場所が合っていても、簡単には治らないはずです。(病腺を感じたところに手を当てても、一般に、それだけで治るほど甘くはありません。昔の人は、苦労し、工夫を重ねたのです。)
申し訳ありませんが、(一部の流派のように)両手を挙げ、宇宙エネルギーと一体になっている想像をしても、精神的な病すら治せません。それは現代のレイキが法のつかないレイキであって、レイキ法という技術体系が抜け落ちているからです。
誤解の無いようにいっておきますが、肉体の特徴、病気の特徴が分かっていれば、たいていの場合、これらの病は防げますし、回復も可能です。しかし、それには一日か二日程度の講習会では伝えられない知識と訓練が必要です。ただ、できるだけそのような悲劇を防いでいただくために、健康教室で説明する予定ですので参考にしてください。
安心立命*1)という言葉がありますが、臼井霊気療法には安心立命の境地に達するに相応しい、気の体系があるのかもしれません。しかし、そのような技法体系を持たない現代のレイキが安心立命を目指すとしても、どのように目指すのでしょう。大宇宙との調和も必要かもしれませんが、レイキが宗教でないのであれば、何事も自分で考えることが大切です。それが個というものであり、個があるから調和があります。個がなければ、一様・均一の世界になり、生命とは無縁の世界になります。安心立命を保証する基盤がなければ、安心立命を信じても年齢とともに裏切られる可能性が高くなるのではないでしょうか。いずれにせよ、自分の健康、家族の健康そして周りの人の健康と幸せを心から願うのであれば、やはりそれなりの努力が必要であることは是非ご理解下さい。
*1) 安心立命は、心を平安に保つことを意味しますが(安心は安心立命の略語です)、仏教では、仏の教えによって、恐怖や不安などから解放された悟りの境地(安らぎを得た状態)を意味します。