場の医学と野口療法

  

病気の原因まとめ

場の医学に基づく病気の原因のまとめ

 ここでは、場の医学における病気の原因を整理しておきます。
 体全体を問題にしない現代医学では、このような考え方を受け入れても患部の治療が主体である点の医学であるため、治療法が向上することは期待できません。
 しかし、将来的には、場の医学の考え方が西洋医学の常識になることは避けられないだろうと思います。ここでの説明は、西洋医学に基づく考え方であり、薬や手術などの西洋医学の治療法に拘泥(こうでい)しなければ、簡単に受け入れられであろう考え方だからです。

炎症(血流障害)が病気を招く理由

 炎症は血流障害のある場所で発生します。血流障害の問題点は炎症を発生させることにあります。
 多くの病気は慢性炎症ですが、慢性炎症はがんなど、さらに深刻な病気を招きます

血流障害と炎症

 血流障害のある場所では、細胞に十分な酸素や栄養素が供給されないので細胞が壊死(えし)することがあります。そのため、細胞が破壊された領域を掃除するために炎症が起こります。
 また、血流障害を起こしている領域では免疫細胞の働きが低下しているので病原体の繁殖する可能性が大きくなります。病原体が繁殖すると病原体の繁殖を抑えるために炎症が発生します。
 さらに、十分な酸素が供給されない細胞は壊死するのを防ぐために、酸素をあまり必要としないがん細胞に変身することもあり得ます。がん細胞は異物なので免疫細胞に攻撃されて炎症が発生します。
 要するに、炎症は体の消毒清掃作業です。

場の医学

慢性炎症と病気

 しかし、血流障害を起こしている以上、そこでは血流が悪いわけですから、十分な免疫細胞が集まることができないので(免疫力が低下しているので)細胞破片の焼却も病原体の撲滅も簡単な作業ではなくなります。
 つまり、血流障害が続くと炎症が続き、慢性炎症化します
 そうすると、細胞破壊が進み、臓器の場合には臓器の機能に影響を及ぼすようになります。

 また、がん細胞が発生した場合にも、血流障害のため免疫細胞が十分ではないため(免疫力が低下しているため)がん細胞が増殖します。従って、血流障害が長年月に及ぶとがん細胞が増殖して臨床的ながんになる可能性が高くなります

場の医学

ストレスが血流障害を引き起こす

 血流障害の長期化が様々な病気を招きますが、血流障害を起こす原因はストレスです。
 次に、ストレスが血流障害を起こすメカニズムについて説明します。

血流障害と自律神経

 自律神経については、「トルーレイキ療法研究会」の自律神経と内臓で詳しく説明していますが、ここで簡単に復習しておきます。
 自律神経は体の機能を調整する神経ですが、自律神経として、交感神経と副交感神経の2種類があります。
 交感神経は、日中の活動時に優勢になる自律神経で、交感神経が優勢であれば、脳や心臓などの気管が活発に働きます
 副交感神経は、夜間など休息時に優勢になる自律神経が、副交感神経が優勢であれば、胃腸などの内臓の働きが活発になります

 体は環境に敏感に対応しますが、緊張や思考・行動が必要なときには、体は交感神経優位の状態になります
 一方、休息時や食事時には、体は副交感神経優位の状態になります。このように、体は環境に応じてそれに適応するように、自律神経の状態(交感神経優位と副交感神経優位の割合)を変えます。
 血流の視点で見ると、交感神経の状態がとても重要になります。臓器など、ほとんどの血管の流れを支配しているのが交感神経だからです。言い換えれば、血流障害を生じさせるのは交感神経になります。

 交感神経の状態によって、臓器に配分される血液の量は以下のように変化します。
 交感神経優位の時、脳、心臓、骨格筋などに多くの血液が流れて、胃腸など、内臓に行く血流は低下する。
 交感神経劣位の時、脳、心臓、骨格筋などに行く血流は低下して、胃腸、内臓に多くの血液が流れる。
 健康な状態では、毎日、交感神経優位の状態と副交感神経優位の状態が何度も交互に繰り返されるので、血流障害は起きません。
 しかし、もし強い交感神経優位の状態が継続されると、胃腸など、内臓に回る血液の不足が続くことになり、その領域で血流障害が起こります
 また、交感神経不活性の状態が続くと、脳、心臓、気管支などへの血流低下が続き、その領域で血流障害が起こります

場の医学

ストレスと病気

 病気の原因は、炎症であり、炎症の原因は血流障害です。そして、血流障害は、自律神経である交感神経と副交感神経が交互に優位になる状態が崩れて、どちらか一方が優位になる状態が長期的に続くと起こります。
 このような状態を自律神経が乱れた状態と言います。では、自律神経はなぜ乱れるのでしょう。
 自律神経は環境に応じて脳(視床下部)の指令に基づいて体の機能を調整します。言い換えると、自律神経(交感神経)は、(脳の指令によって)血流配分の調整を行うわけです。これがストレスです。

 従って、ストレスは環境変化に対する体の反応(適応)であり、必ずしも体に有害というわけではありません。
 むしろ、ストレスは健康維持に不可欠であり、多くの場合、体に有益なのです。
 しかし、環境によっては体に無理を強いる場合があります。このようなストレスが続くと有害と言わざるを得ません。
 つまり、有害なストレスとは慢性ストレスのことです。

場の医学

 普通のストレスであれば、交感神経と副交感神経、それぞれの優位状態が極端になることはありません。
 例えば、
交感神経 60% 副交感神経 40%
 の状態であれば、交感神経優位の状態であっても内臓に血流障害を起こす状態ではないでしょう。
 しかも、短期間に副交感神経優位の状態に切り替わります。つまり、内臓の活発な活動が必要なときには、副交感神経優位の状態になり、内臓に必要な血流が確保されるはずです。
 しかし、過緊張状態になって、例えば
交感神経 80% 副交感神経 20%
 となり、この状態が続けばどうでしょうか。
 恐らく、いずれかの内臓で血流障害が起こり炎症が発生するはずです。
 これが病気の原因です。
 つまり、慢性ストレスによって、臓器の血流障害が発生することによって、各種の病気(慢性炎症、感染症など)、生活習慣病などが引き起こされます

場の医学

 次の項で、ストレスの種類と病気について説明します。

トルーレイキ療法